健康住宅|オール電化と電磁波問題-2/3

■電気はすべてOK?
電気は、何事にも優等生ではありません。いつでも何処でも簡単に利用できる電気の背後には、発電と送電に膨大な装置があります。ここではロスは大変大きく、実際に使うエネルギーは、元の一次エネルギーの約36%です(石油・石炭発電所)。原子力発電によるコストは、施設の廃棄処分費・使用済み核燃料の処分費が含まれていません。その場で必要に応じて使えるガス・灯油に比べ、環境負荷は大です。しかも発電所の運転は負荷の上げ下げが得意でなく、電気は貯められないという最大の欠点を持ちます。それ故、料金が大変割安な深夜電力を設定し、夜の消費を促し昼夜の変動を抑えようとしています。家計出費が少なくなることはいいことですが、省エネルギーではありません。
また生活する上での基幹設備は、複数のルートがある方が安心な面があります。数時間の停電ですべてがストップする生活より一部台所やお風呂が使用可能な生活の選択肢は、悪くありません。そして、暮しの中で、特に子育ての期間に炎のない生活は、疑問が残ります。DNAの記憶の中に、炎への恐れ、憧れ、喜び、安堵感など感情や情緒に関係する部分は少なくないと思います。

■気になる電磁波
最後に、電磁波の問題が残ります。磁場には、静磁場と変動磁場があります。前者は地球や永久磁石の動かない一定の強さの磁場で、こちらは問題ありません。地球は、300~500mG(ミリガウス、1,000mG=1G)の磁力です。変動磁場(電磁波)は、波で波長と周波数を持ちます。電波、光、X線、γ線があり、波長が短い超高周波の紫外線や放射線は人体に有害です。

地球には誕生以来、超低周波の電磁波が地球全体と共振しています。シューマン共振と呼ばれるもので、7.8、14.1、20.3、26.4、32.4ヘルツの5つのピーク(これは脳波のδ波、θ波、α波、β1波、β2波、γ波に重なる)を持っています。地球上の生命は、この固有の電磁波の記憶を体内に持って活動しています。

■住まいの電磁波の基準変動磁場で0~100ヘルツの超低周波は、生体に影響を与えるようです。問題となるのは交流から発生する超低周波で、東日本では50ヘルツ、西日本では60ヘルツです。何故か交流の50・60ヘルツは、人体とは馴染まないようです。白血病、小児ガンへの強い影響のあることがいくつも報告されています。ガン、脳腫瘍など電磁波障害が危惧されています。

では、人体に影響がでる電磁波の強さはどれくらいでしょう。中部電力は、「電力設備からの磁界レベルは最大でも200mG程度であり、WHOの環境保健基準(50、000mG)に比べて十分低い値です。」といいます。確かに、家庭電化製品は200mG程度に納まっています。

一方、スウェーデン労働組合協会(TCO)の基準は、ブラウン管のパソコン画面から30cmの位置で2mG以下としています。100倍もの差があります。どちらを選びますか。電磁波問題は、いまだに白黒はっきりしていません。黒に近いグレーと見なして、欧米での考え方「慎重な回避=prudent avoidance」を採るのが間違いないようです。数字で言えば、継続作業環境で2mG、休息する居間とか休む寝室は1/10の0.2mGが一つの目安になります。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング