木の家|木の現しか隠しか? 1/2

■柱・梁を使う木造住宅
木造住宅の工法は、主に「在来工法(木造軸組工法)」、「ツーバイフォー工法(枠組壁工法)」及び「木質プレハブ工法」があります。2012年のシェアは、75%、22%、3%でした。在来方法では部材接合部を機械加工する「プレカット材」利用が、2012年には88%に達しています。
木造住宅の3/4を占める在来工法は、柱・梁と言った構造材を使います。構造材の扱いには、構造材かつ仕上げ材として扱うか、構造材としてのみ扱うかという考え方の違いがあります。前者を現し木造、後者を隠し木造と呼んでみます。
■木造住宅に使う木の特色
①圧縮力・引張力に強く、曲げ強度に限界がある
②材の接合部がやや弱点で、仕口・継手に工夫が要り、金物補強を伴う
③含水率が個々に違い、20%以下が求められる
③乾燥収縮があって、強度・変形に関係する
④吸放湿性がある
⑤保温・蓄熱性がある
⑥木肌がきれい
⑦民家に見られるようにエイジングに味がある
⑧火に弱い(断面が大きければ表面炭化ですむ)
建築後、耐久性に大きく影響するのは③の含水率です。
■含水率の変化について
伐採直後の丸太の含水率は、桧で70~80%、杉で~200%ほどです。生木は、大変重い。30%以下なると収縮が始まります。築後10年もすると、構造材の平衡含水率は12~13%と言われます。昔は葉枯らしや時間をかけて野積みで乾燥させ30%以下にし、建て前を終えてしばらくそのままでさらに乾燥させ、接合部の締め直しをしていました。現在の構造材は、人工乾燥させ20%以下に落しています。
築後、木が置かれる状態によって含水率がずっと変わり、住宅の強度・耐久性に関わります。湿気が多く含水率が上がれば、腐朽菌を呼び木を腐らせ、また白アリを招きます。
■構造材を現すか、隠すか
がっしりとした骨組みもデザインとしてそのまま出すのが“現し”で、真壁工法と呼ばれます。民家に見られる柱の間に塗り壁がある造りです。構造は裏方だ、と割り切って仕上げの後ろにする“隠し”が、大壁工法と呼ばれます。蔵造りなど古くにもあったのですが、明治以降洋風づくりの住宅に採用されて普及しました。■外部は隠れます
一般的には防火規制と断熱性向上のため、外部は仕上げ材で覆われ、柱・梁はまず見えません。とは言え、仕上げ材の裏で通気層を採って、熱や湿気を逃がす工夫があります。構造材の乾燥のためには、内か外のどこかで外気と接し湿気を逃さなければなりません。