平屋|大事なこと

■平屋の特徴

昔から住まいは平屋が一番いい、と言われます。お大尽が好みます。何と言っても、平面移動だけですので、使い勝手がいいものです。さらに理由をあげれば、いくつかあります。構造材が支えるのは屋根だけで負担が小さくて、台風・地震に強い形態です。柱はすべて3m材で、梁の背は大きい必要はありません。また、いざ地震だ・火事だといったとき、四方に逃げるのも楽です。上から足蹴にされる感じもありません。

■平屋のネック

いいと分っていても、実際には住宅の殆どが2階建てです。理由は、単純に敷地の大きさです。敷地の規模がどんどん狭くなり、駐車場や庭をとると建築できる面積が限られます。大きな敷地が要ります。

もう一つは、建築費が高くなります。総2階建てと比べると、はっきりします。基礎の面積は、2倍要ります。屋根も面積も庇の出にもよりますが、1.8倍近くなります。外壁面積は、1.3~1.4倍になります。内壁面積は、天井高を一緒にすれば変わりません。ただ、2階建てには階段が要り、余分な面積と費用がかかります。設備費は、平屋がやや安く済みます。平屋は2階建に比べ、およそ1.3~1.5倍の建築費となります。なお、修繕費など維持管理費は、平屋の方がやすく済みます。

■平屋を採用するケース

大きな敷地をもっているか、財を成した人が、母屋として建てる。同じく夫婦や3人とかの小家族の住まいとして建てる。隠居用など、離れとして建てる。あるいは、セカンド・ハウス、別荘として建てます。

■平屋で一番大事なこと

住宅と言えば、庇のある三角屋根、部屋は四角で平たい天井のイメージが強いです。が、歴史的にいえば、天井をつけるようになったのは最近のことです。

弥生時代の登呂遺跡のように古くは、屋根の萱葺きがそのまま外壁兼天井でした。通風・明り採りから壁面が独立して、屋根は萱葺き・板葺きが続きました。屋内に囲炉裏・カマドがあり、煤や燃えカスが屋根裏に溜りました。時代が下がって、瓦屋根が普及しました。瓦の下には土、その下に樹皮でした。雨の浸入や台風で土が下に落ちることもありました。家の一部に天井を張ることで、煤や土を避けるようになり、化粧天井が発達しました。

今日、囲炉裏も土葺きの瓦もないので、化粧天井は構造材を隠す、電気配線などを隠す意味しかありません。高断熱高気密の住まいとなって、屋根断熱が普通になってきました。勾配屋根がそのまま天井になります。

力強い構造材が露わになり、空間容積が大きくなります。和室や水廻りなど一部低い天井の部屋は残してして、他は大きな空間にします。気が大きくなります。

できれば、ロフトをつくり、趣味の部屋や来客用にします。屋根や妻には窓を設け、東の陽光を入れます。大きな空間の元、光や垂直な移動は、刺激のある暮らしを応援します。