ZEH|狙いと条件・住宅の形

快適な心地よい住まいは、すぐれた温熱環境が元になります。冬暖かく、夏涼しく、省エネであることです。国の指標である1999年次世代省エネ基準がほぼ、ようやく2020年に義務化されようとしましたが、先延ばしになりました。

2013年改訂省エネ基準で、外皮性能評価基準の計算方法変更と一次エネルギー消費量基準の導入が図られました。2016年建築物省エネ法適合住宅の延長上、誘導政策としてZEHが登場しました。

■狙い

ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、経済産業省が推進する住宅政策です。「2020年までにハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数でZEHを実現すること」を目標に掲げ、ほぼハウスメーカーを支援するものです。

補助金は、H30年度は70万円、「ZEH+」にすると115万円です。

国土交通省が推進する地域型住宅グリーン化事業は、長寿命・高度省エネ型でH30年度は110万円、地域材の過半利用の場合に加算20万円です。

経済産業省は工業化住宅を応援する立場で、国産木材使用は配慮していません。

■ZEHの条件

3つの柱があります。①気密断熱性能等を大幅に向上、②高効率な設備システムの導入、③再生可能エネルギーを導入(太陽光発電設置)により、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとします。

①により暖房・冷房・換気エネルギーを縮小し、②により給湯・照明エネルギーを抑え、③によりエネルギーを創出します。

②は最先端機器導入すれば、①の性能が、③の導入量(太陽光パネル数)を決めることになります。6~8Kwが必要になります。補助金の70万円で導入できる太陽光発電量は2~2.5Kwです。①の性能を上げればコストアップになりますが、③を抑え気味にします。バランスが大切になります。

 

■気密断熱性能を上げる住宅の形

床面積、外皮面積(外気と接する住宅の外部面積)とそれぞれの断熱仕様、窓などの開口部面積・仕様と向きが、暖冷房一次エネルギー消費量に関係します。

床面積と断熱仕様が同じなら、外皮面積が小さいほど、開口部面積が小さいほど有利になります。すなわち、2階の斜め天井や吹抜けを設けない、小さな窓にする方向になります。容積・ボリュームをコンパクトにし、窓を最小限にするということです。

また外皮平均熱貫流率の”UA値”が独り歩きを始め、小さいほどいい、という方向になりやすい傾向があります。

ここは、要注意点です。断熱性能が高ければいいというのではなく、住宅をつくる目的からズレてはいけません。住まいは、人生の過半を過ごす家族の場です。子どもの成長・家族の成熟のためにあります。そのためのつくり・空間が最優先で、ゼロ・エネ住まいを考えたいものです。