健康住宅|換気の話 ②狭い個室のCO2と湿気

■どんな時に換気?
換気しようと思う時は、どんなときでしょうか? 空気が淀んだり、何となく息苦しくなり、新鮮な空気が欲しくなる時です。閉め切っていれば、温度・湿度・二酸化炭素・臭いが溜ってくるからです。新鮮な空気を入れれば、CO2と臭いは排出されます。夏冬には
温度と湿度を調節しなければなりません。

■住宅で二酸化炭素はどの程度増えるか
外気中のCO2濃度が概ね400ppm=0.040%前後。濃度が 3〜4 % を超えると頭痛・めまい・吐き気などを催し、7 % を超えると炭酸ガスナルコーシスのため数分で意識を失う、といわれます。基本は1,000ppm=0.1%以下が望ましいようです。
ラフな計算です。
成人の呼吸量=500cc/回、呼吸数=20回、4%(酸素の1/5)が二酸化炭素に。
1時間:500cc×0.04×20回×60分/1000=24LのCO2排出量。
8時間の安静(睡眠)時:24L×8H=192L=0.192m3のCO2排出量
6帖・10m2、天井高2.40m、24m3では:0.192/24=0.008%=80ppmの増
安全をみれば、6帖で寝るのは2人までですね。

■湿度の動き
意外と知られていないことに、“不感蒸泄”というのがあります。発汗以外の皮膚および呼気からの水分喪失です。常温安静時には健常成人で1日に約900ml(皮膚から約600ml,呼気による喪失分が約300ml)程度といわれます。就寝時8時間で約300mlですから、部屋の湿度に大きく影響します。

■冬期の場合
乾燥気味で、低温の外気中にある水蒸気量は少ない。部屋の容積が大きいと多湿になり、小さいと結露が発生します。
○6帖、高さ2m40cmの斜め天井容積30.6m3と平天井容積23.8m3の比較
○室温20℃、湿度30%(水分17.3g×0.3=5.19g/m3)、換気なしで、朝方18℃(飽和水蒸気量15.4g/m3)では?
○共に300gの水分がプラスされます
○斜め天井では、15.0g/m3となり、湿度が87%となります。
○平天井では、17.8g/m3となり、湿度100%、結露水57gとなります。

■梅雨の場合:
大気が湿気っぽくて、エアコンで除湿してしのぎます。部屋の容積が大きいと多湿になり、小さいと結露が発生します。
○6帖、高さ2m40cmの斜め天井容積30.6m3と平天井容積23.8m3の比較
○室温28℃、湿度50%(水分27.2g×0.5=13.6g/m3)、換気なしで、朝方26℃(飽和水蒸気量24.4g/m3)では?
○共に300gの水分がプラスされます
○斜め天井では、23.4g/m3となり、湿度が96%となります。
○平天井では、26.2g/m3となり、湿度100%、結露水43gとなります。

■居室の容積は大きく
今日では、居室は24時間常時換気を求められ、結露はありません。それでも旅行中に換気扇を切り、帰宅時復旧し忘れることはあります。居室は大きく、また他の空間と欄間や引戸でつながっていると、湿気対策上安心です。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング