省エネ住宅|地熱利用 ①地中温度

自然エネルギーとして、太陽光・太陽熱、風力、水力(ダム・水流)、潮力、地熱があります。地熱には温泉地では温水と発電利用があります。一般地では、太陽に温められた大地の地熱があります。どこまで住宅に利用可能か検討します。
■地中平均温度
地面下の温度は、10Mほど掘り下げるとほほ一定になります。その温度は、その地の
平均気温になります。名古屋・岐阜では約15.1℃で、冬暖かく、夏には涼しい温度です。
名古屋の月別平均気温は3.7~27.3℃、日最高気温の月別平均は8.4~32.2℃、日
最低気温の月別平均は-0.2~23.5℃です。地表面温度が地面に伝わり徐々に深化し、
気温と地中温度は3~5ヶ月のズレが生まれます。この安定的な温度と季節的な遅れを採り入れるもことにより、地熱エネルギーを活用することで快適な住まいが実現できる可能性があります。
下図は、地中の平均温度です。温度変化の大きな波が、深くなるにつれ徐々小さくなり、ほぼ一定の温度になります。

■地熱の初歩的利用・・・苗床
1960年頃です。濃尾平野に野菜の苗を育てるのに太陽エネルギーを活用する簡易温室がありました。工業製品を使うのは苗床を覆うビニールだけで、他は藁と土と枠(竹と木、後に鉄パイプで大きなフレーム)とからなります。

上部のビニール張り戸を介して太陽熱が畑土に伝わり、下の藁床に伝わり、さらに下部の大地に蓄熱します、夕方から朝には、ビニール戸に菰(藁のむしろ)を掛けて保温します。日が経つにつれ蓄熱し、発芽して苗を育てます。
苗を田畑に移植し、苗床の土を除くと藁床からは湯気が立ちます。藁床を取り除くと、底の土は実に暖かい。底の土までが熱を吸収して蓄熱層になっています。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング