省エネ住宅|地熱利用 ③シンプルな適用住宅

■地熱利用住宅
〇住宅を覆う断熱性能は、次世代省エネルギー基準以上とします。
○床下空間は室内の扱いとし、土間あるいは床張りとします。
○外部基礎立ち上りと外回り基礎下は、外断熱とします。
○吹抜けを設けるなど開放的な間取り・空間づくりをします。
○木の構造材は、現しか通気可能な使い方をします。
○内装材は、蓄熱性と吸放湿性能が高い素材を多用します。
○換気は、全熱交換型機器で24時間運転します。

■冬季のシステム
○日射の直接取得は重要です
⇒土間・土壁・タイルなどに蓄熱しまう
⇒暖気を小屋から土間に落し蓄熱します
秋から持ち越した土中温度と生活熱の蓄熱で、15~18℃の地熱をゆっくり放熱する。ゆっくり暖気が動きます。
○構造材と仕上げ材のすべてが、空気の温度と同じになります。輻射熱が体感温度を実際以上に高く感じます。15~18℃でも暖かく感じるでしょう。
○高齢者とか寒がりの人には、補助暖房器具を全体で一つ設置すれば快適になります。送風機で家全体の空気を攪拌します。地熱より高い空気は再度蓄熱に回ります。

■夏季のシステム
○ダクト送風機で、家全体の空気を攪拌します。地熱により冷やされた空気を小屋に送ります。春から持ち越した土中冷熱で、17~20℃の地熱を冷却に活用します。冷気を小屋から落とします。
○日射の遮蔽は重要です
⇒断熱的に弱点の窓からの侵入を防ぐ
⇒特に東西面の窓の防御が必要です
○高温多湿の夏は、除湿があれば28℃程度でも快適です。吸放湿材の多用ときめ細やかな窓の開閉でも可能です。しかし、除湿機が1台あれば涼しさをもたらします。26~28℃のドライ状態を保ちます。
○暑がりの人には、除湿機兼用のエアコンを全体で一つ設置すれば快適になります。

■課題
〇梅雨・夏季に除湿が十分でないと、基礎の上に結露の恐れがあります。
○シロアリの動きが未解明(地温を上げることが、シロアリを呼ぶ契機となるか不明)。
○冬の支度は、秋からの熱の採り込みです。ベタ基礎と直下の地盤に蓄熱をはかります。
○夏の支度は、春から涼しさを蓄熱準備します。強い陽射しによる熱や生活熱は外へ排気して、ベタ基礎の冬季冷熱を上がらないようにします。

●伝導による地熱の供給には限界があります。四季に合わせておだやかに冬を暖かく、夏涼しくは可能です。中度以上の温熱環境を求めるなら、機器の利用が高まります。
●冬期、室内温度16~18℃で地中温度がそれ以下の場合、熱が基礎下に逃げる可能性。
●夏季、室内温度24~28℃で地中温度はそれ以下となり、熱が基礎下に逃げる可能性。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング