身辺雑感|カラスに遊ばれる

■カラスが頭の上を滑空
 先月末、朝のゆるランをしていた時です。坂の頂上付近で、カラスが頭をかすめました。後方から来て、頭上で羽ばたき、ちょっと先の塀の上に。“えっ! 何?”足や爪は畳んでいたのでしょう。羽ばたき、髪を少し舞い上げる感触が残る。カラスは、何もなかったかのように、目の前で休んでいる。わざわざ人の頭に接触しながら滑空するもんかな? 何か朝から縁起悪い? 稀にカラスに襲われる話はありますが、まず人との接触は避けます。
 悪いことが起きる? 今朝も同じコースをラン。珍しく、一羽のカラスにも出会わず。この間、朝方寝ぼけてドアにヘッディング、今朝は途中でコケて擦り傷を。何かが始まっているのか不明。

■カラスは不吉?
 真っ黒な外観、カァーカァーと耳障りな鳴き声、ゴミ袋をあさる、一羽で・群れをなし、地面に・電線に・樹上に、身近な存在です。田舎の屋敷周りに柿の木が十数本あるころ、熟れた柿をついばんでいました。昨秋、友人から分けてもらった落花生の苗を、田舎の姉の田んぼで育てました。順調に葉が繁茂し、秋には穫り入れ。姉が午前中に抜き取り、乾かそうと畔に並べておきました。すると午後、カラスが来襲して、見事に実を全部持ち去りました。楽しみにしていたのに、ガッカリ。よくよく、見ているのですね。
 田舎では小さいころ、カラスが騒いだり異様な声で鳴くとその近所に不幸があると、いわれていました。また、夜のカラスの鳴き声が火災の前兆と(「月夜烏は火に祟る」)とも聞きました。古来、カラスは霊魂を運ぶ霊鳥とされてきたのですね。
 また、カラスは吉兆を示す鳥だったようです。日本サッカー協会のンボルマークは、神話にもとづく八咫烏です。
 普通には姿から不吉な感じを受けるカラスですが、吉凶があるようです。

■カラスの生態をいくつか
 2017年05月、岩手県大槌町にある東大の研究施設で張り出された「カラス侵入禁止」の張り紙が、なぜかカラスに効果的だというネット記事がありました。何故か。“警告文を目にした職員や学生がカラスに視線を向けたり指さしたりすることで警戒して寄りつかなくなるらしい。そのためカラスを見る人が増えるほど効果的だという。つまりカラスは警告文を読めないが、空気は読めるみたいですね。”と。

 カラス博士の杉田昭栄さんの話です。
 “体重当たりの脳の重さは人間で1.8%なのに対し、カラスは1.4%。鳥類では断トツだし、馬などに比べても体重比で大きい。”ってことは、賢い。
 “五感の中で際立っているのが視覚です。人間の色覚は赤緑青の3原色ですが、カラスは赤緑青に紫外線を加えた4原色。これについてはほかの鳥類も同じ。よく七色の虹といいますが、彼らは21色なのか28色なのか、より密なグラデーションで色彩をとらえている。”と。どんな世界ですかね? ゴミ袋あさり対策に、ネットをかけます。何故か、黄色のネットの先は見えないらしく、黄色ネットが増えています。

■カラスにまつわる“ことば”
“烏の行水”
“烏の雌雄”
“烏の鳴かぬ日はあっても”
“権兵衛が種蒔きゃ烏がほじくる”

■何だったの?
カラスは遊びをする数少ない動物といわれます。どうやら、今回はカラスに遊ばれたようです。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング