本の感想|アウトドア育脳のすすめ

瀧靖之著 山と渓谷社 2018.03.01

著者には、図書館の“脳科学”本検索で初めて知りました。有名人のようです。1970年生まれ、研究者としてもノリノリの時期で、TVや著作でも活躍の様子です。子ども教育に強い関心をもって、外遊びや図鑑を推奨しています。
内容は、本の表紙と帯で、さらに目次を読めばほぼわかります。難しいことは書いてありません。脳科学の知見やアンケート結果がありますが、出自はまったく示されていません。私が言うんだから、間違いないという感じですかね。

親子いっしょのアウトドア活動を勧めています。が、子ども同士、異年齢の子ども仲間での遊びがベターでしょね。

■好奇心が第一
「究極の賢さ」は、いろいろなことに対して興味や関心があり、見たり考えたりできる、好奇心のレベルが高い、特に「知的好奇心」が強いこと、と断言しています。
Albert Einstein のことば:
“I have no special talents. I am only passionately curious. ”に尽きるようです。
また、“知的好奇心、その存在意味は、問い続けるのをやめないことだ。”とも。

賢さのレベルは好奇心の高さにあり、賢さの秘密は「外=アウトドア」にあると言える。そして、好奇心は能動的に育てるものです。
知的好奇心は学習効果を高め、脳を育てる一番のエネルギーであり、アウトドア(自然)へ出て行くのも早ければ早いほどよい。
小さなころのほうが脳への働きかけの効果が大きいですし、自分の世界観や価値観、興味、好き嫌いなどは、10歳ぐらいまでに固まると言われています。

子どもの好奇心をグンと伸ばす秘訣は、座学=図鑑と実体験をつなぐこと。
偉大な自然が、「好奇心+五感の刺激」で脳を育てる。

■アウトドアで子どもの脳は育つ
・自然(アウトドア)は子どもの自己肯定感を育てる
・アウトドアは強いこころ「レジリエンス」を育てる
・自然での体験は子どもを思いやるのある優しい子に育てる
・アウトドアは問題解決・課題遂行能力も鍛える
・お気に入りの図鑑とアウトドア育脳を始めよう
・親子で一緒に体験することが大きな教育効果を生む
・ほめることがたくさん見つかる! 親子のアウトドア活動は究極の育脳

■子どもの脳とこころの発達
以下の指摘は、いいですね。
“脳には、何かひとつの能力が伸びると、脳全体の能力があがり、それに関係しない部分も伸びていくという、「汎化」という特徴があります。何かひとつの分野の集中して取り組むと、脳内でそれに関連する神経細胞のネットワークが活性化、強化されて、ほかのいろいろな部分のネットワークも最適化されるために、このような現象が起きると考えられています。 何かひとつでも優れた能力があれば、それにつられてほかの能力も引き上げられていくという、非常に興味深いことです。 それは、「苦手なことを克服させよう」とするよりも、「好きなこと・得意なことをもっと伸ばしてやる」ことのほうが、子どもの能力を引き上げるには効果的であると考えられます。“

“子どもの発達に合った経験をすることの重要性、それは教育の分野では、「レディネス」と表現されています。レディネスとは、あることを学習や経験によって身につけるために必要な条件が準備できている状態です。子どもの発達過程において、それを学ぶのにふさわしいタイミングがあるということです。
体、知識、きもちなど、レディネスができ上がった状態で体験すれば、子どもはそれをおもしろがったり、好きになったりする可能性が高いと考えられるのです。
けっこううまくできる ⇒ うれしくなる・楽しくなる ⇒ 好きになる ⇒ 好きだから熱中する ⇒ 得意になる、という流れで、子どもはそれを効果的かつ効率的に身につけることができます。“

■アウトドア(自然)に出かけてみよう!
1自然公園を  2キャンプ  3登山 4スキーで雪山へ 5海や山へ

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング