本の感想|成熟脳-脳の本番は56歳から始まる

黒川伊保子著 新潮文庫 2018.01.01

著者の他の本でタイトルを見て、これは大いに関係あり、と手にとりました。60歳を過ぎて、まだまだと思ってきたので、何か刺激があるかな? と。肝心の内容(一生の脳科学)は、全体の中ほど30%ほどです。
成熟脳は、まったく黒川伊保子仮設です。7進法とその4倍数28進法です。7は、週のリズムなど身体リズムに合っています。28日は、月の公転周期 約27.3日、月の満ち欠け約29.5日に近いです。7年✕4=28年をブロックと呼んでいます。
1ブロックの28歳までは脳の入力性能最大期、2ブロックの56歳までは出力し失敗を重ね、成果をあげる移行期、3ブロックの84歳までは人生の最高潮期=出力性能最大期、4ブロックの112歳までが人類の宝=新しい世界観期? 「脳は、112歳までの旅を、しっかり用意してある」と。「人生の賞味期間は、驚くほど長い」とも。

すごい見解ですね。個人レベルでそう感じていた人は何人もいるようですが、堂々と言っちゃった。建築家の世界じゃ、昔から言われてきました。84歳を過ぎて一線の建築家がいっぱいいます。50歳じゃ若造、60歳をすぎて円熟? 80歳を過ぎて老練?
個人的にも、およそ納得です。50代後半から脳の老化を防ぐべく、朝のランニングを開始。黒川さんに刺激をうけて脳科学関連を勉強し、住まいづくりの考えを一新し、本にしました。これからも、さらに精進ですか?
これらの脳の旅で、欠かせない重要な条件があります。”健康であること””現役であること”です。ノーベル賞受賞者の条件の一つに、長生きがあります。7割?ぐらいの方が高齢での受賞です。評価が固まるまでと社会の動きに関係するからでしょう。でも、出力能力最大期の成熟脳は、”待ち”ではなく、自らの働きかけです。
現役であることは、仕事だけでなく、遊びでも趣味でもOKのようです。定年相当時で固まってはいけません。好奇心と課題をもって生きることですか。自営層やアーティスト・フリーランサー・経営者には有利かもしれません。

■前段の「感じることば」から
”祈りの科学”で、「東大の研究グループが興味深い研究成果を発表した。以心伝心が起きるとき、遠隔地の二つの脳が40Hzの整数倍の周波数で連動しているとことがわかっかと、というのだ。」「つまり、思いは、遠隔地まで届く。」「「思い」は、同傾向の脳の間で増幅し合うもののようである。」「。私自身は、世界中の宗教の共通項が「祈り」「念じる」あることに思い至り、深い感慨を覚えた。」
40Hzは、シューマン共振(7.83・14・21・26・33・39Hz)なんでしょうか?
シューマン共振が上昇しているという話があります。
また、大切な人・同胞でないなら、祈りは通じない? 宗教的に敵対する相手なら、平和を念じても通じない?

”祈りの科学、ふたたび”で、「手のひらを優しく合わせる祈りのポーズの特徴」があります。「肩甲骨とあばら骨の無駄な緊張が取れると共に、自然に、首が体感のまんなかにすっぽり収まる点にある。肩甲骨とあばら骨が自由になるので、身体が柔軟になり、首が体幹の真ん中に据わるので、強い軸ができる。しなやかで、強い。すべてのアスリート(いや人類か)が憧れる状態が、いとも簡単に作りだせることになるわけだ。」
これは、朝のランニングの前にやってみましょう。

■「「情」を科学する」から
黒川さんは、ことばを口腔の触感を研究され、ことばに起因するヒトの感性に詳しい。男女間の機微をことばから語られ、楽しい。

脇田 幸三

建築家 株式会社綜設計代表
岐阜市生れ 名古屋市在住
1989年11月綜設計設立
主に住宅・マンション・医院を設計
名古屋工業大学大学院修了
テーマ:“大きな人を育て、大きな人生を歩む”住まい
趣味:読書、朝のランニング