■建築設計事務所は、どんな仕事をしているのでしょうか?

ものづくりには、必ず設計と製造があります。
設計は、前段階に研究や市場調査、製造からのフィードバックなどがあります。 製造は、工程・品質管理や製品検査などがあります。
最近はアップルのように工場をもたない会社がありますが、通常一つの組織が2つの行程を持ちます。

建築にあっても同様に、設計と施工(工事)があります。
明治初期までは、棟梁が親方となり全体を仕切りました。
西洋建築が入ると、設計だけをする建築家という職能が登場しました。設計と施工の分離です。

建築は、他の製品・商品とは2つの大きな違いがあります。
1つ目は、土地に固有ということで1品生産です。
2つ目は、建築主の依頼・要望からスタートし、先に作っておいて販売する商品とは違います。
敷地と建築主ありきの建築です。
 
 

◆建築のつくり方は、いくつもあります。

  • 1つ目は、設計と工事をまとめて受注する設計施工という方法です。
  • 土地を抑えているとか、特殊工法をもつ場合によく見られます。要望と予算枠で値打ちにできる場合がありますが、特命の多くは粗利が25~30%で実質高いものになります。
    建設会社(小規模な住宅などの受注は稀)、工務店(地域密着型)、建売り会社・ビルダー(まとめ建て・材のまとめ買いなどで安い)があります。

  • 2つ目は、設計と施工を分離する方法で、設計事務所が登場します。
  • 工事は、入札を経て建設会社・工務店が行います。ただし、設計施工会社も必ず1級建築事務所の登録を持ち、看板だけでは専業か兼業かわかりません。

  • 3つ目が、ハウスメーカー中心とする商品化された住宅を販売する方法です。
  • 工業製品ですので、粗利益は40~60%と大変高いものです。
    膨大なテレビ・ネット・雑誌などメディア露出が、強力な販売力になっています。住宅価格を先導しています。

  • 4つ目が、最近の大きな公共施設に適用される仕様・性能発注で、設計事務所と建設会社がセットで受注を競います。

 

建築設計事務所は、敷地をもつ(購入予定も含む)建築主の依頼を受け、要望を設計・図面化し、工事を監理して建築を創り上げます。
工事は、別組織の建築会社・工務店が担当します。工事部門を持たず、建築設計を専業で行います。
実際には、ビルダーに採り込まれる名ばかりの建築家、建設会社・ハウスメーカーの下請けをする設計事務所も多く、玉石混合です。
 
 

◆建築設計事務所の仕事の特徴は、次のようなことがあります

  • ①敷地の持つ固有な個性を引き出します
  • ②建築主の要望をよく聞き、取捨選択してより良いものを提案します
  • ③デザインは重要な要素で、大切にします
  • ④建築家の個性(何をより大事にするか)は、明確に出ます
  • ⑤建築主との共作にかかわり、建築のより洗練を目指します
  • ⑥監理を通し、最終成果物を竣工します

建築主と建築家の相性は、重要です。
こと細かな希望に懸命に応える事務所があれば、大まかな要望で予想外にいいものを提案する事務所があります。
私の事務所の場合④でいえば、家族・個人が成長する空間、可能性が拡がる空間づくりを中心に提案したいと思います。

◆業務内容

住宅の新築&リフォーム

相談⇒基本設計⇒実施設計⇒建築確認など申請&工事業者選定・工事見積りチェック⇒
工事監理、合わせてインテリア相談まで一貫して行います。
一生に一度の家づくりを専門家の立場から終始サポートします。

集合住宅の新築&リフォーム

バルコニーと居間が吹抜けをもつ空間豊かなマンションを提案しています。大きな人を育て、大きな人生を歩む住まいです。
他にはなく、資産価値が大、差別性が強、競争力が持続します。

医院の新築&リフォーム

患者さんにとり不安を和らげ健康に向かう雰囲気のポーチ・玄関、受付・待合、診療室をめざします。
医院スタッフには、動きやすく、気持ちが前を向き、患者さんによりよい施術をしやすい空間をめざします。地域のランドマークを期待します。

その他

上記の3つは、得意分野です。
が、特化することなく、他の建築も手掛けています。設計の基本姿勢は同じです。
ご相談いただければあらゆる建築についても検討します。

 

◆設計監理料について

設計にかかわる工事費(外構・植栽・家具・カーテンブラインドを含む)の10~12%です。住宅本体ですと、坪数×7万~8万円が目安です。
確認申請・完了検査申請に20万、構造設計料(必要な場合)、農地転用や宅地造成法申請、性能表示・補助金申請など、および消費税は別途です。
最低設計監理料を250万円ほどにしたいと思います。規模や予算が極端に小さいと場合や、逆に大きい場合には相談しましょう。
 

 

設計にかかわるQ&A

設計事務所って何をするところでしょうか?
住宅を建てる手順は、どんな住まいにするかを構想 ⇒ 敷地・家族・資金などから住宅の姿を企画する基本設計 ⇒ 実現するための工事用の設計図を描く実施設計 ⇒ 確認申請と工事見積依頼&調整 ⇒ 工事金額と工事会社の決定 ⇒ 建築工事&監理 ⇒ 完成検査&竣工引き渡し、という流れになります。
ここで、構想イメージを確認し、基本設計、実施設計、確認申請、見積徴収&工事会社決め、工事監理、完成検査、と順を追ってするのが設計事務所の仕事です。建築主の意向を汲んで主に図面を通して形にしていきます。監理は、設計図の意図を確認し、色など不足情報を盛り込みます。工事そのものや工事管理は工事会社が担当し、私たちは直接タッチしません。設計監理を専業とします。
ハウスメーカーやビルダー住宅との違いは、どこにありますか?
ハウスメーカーの住宅は、構想・基本・実施設計をすべて開発部門で行い、工場で商品化します。現場で組立て・加工・設備接続になります。打合せはすべて営業担当で、お客さん問答マニュアルと笑顔で対応します。個々の要望は、用意された間取り・設備から選択します。特殊なことは可能ですが、超高価になります。設計自体は、万人向けで建築主個別対応にはなっていません。大手という信用とTVコマーシャルなどのイメージで出来合いを販売します。同程度のものなら地場工務店より2割ほど高い価格設定になっています。80~100万/坪程度から、一部旗艦的な高級商品は120万~/坪になります。設計料は、契約内訳書には出ませんが、7%程度と思われます。工事は責任施工で、お任せです。
地域ビルダーは、自社の売りとそれらの蓄積を持ち、その延長上での打合せ・設計になります。社長や営業的な設計者と打合せが進み、大まかな設計内容になります。デザインには、力が入っていません。工事は責任施工で、お任せになります。地域ビルダーは年間完成棟数により、キッチン・設備機器など既製品の仕入れ価格が違います。大手の方が有利です。60~75万円/坪ほどでしょうか。手持ち資金が限られ、こだわりが多くなければ、選択肢となります。設計料は、契約内訳書には出ませんが、3~5%です。
工事価格をあえて出していますが、実は比較が難しいのです。確認申請上の実床面積と施工面積があります。施工面積には、庇や軒、吹抜け、ロフト、半地下面積などを含みます。ハウスメーカーやビルダーの価格は、施工面積で語られることが多いのです。
設計事務所に依頼するメリットは、何でしょうか?
一品生産の個人住宅を設計のレベルで、細かく丁寧に主張をもって取り組んでいる姿勢と内容だと思います。個々の設計者には強すぎるといってもいいほど個性があります。建築主の意向を第一にする人、使い勝手を優先する人、環境・省エネにこだわる人、心地よさを目指す人、雰囲気を大事にする人、コストパーフォーマンスを大事にする人、素材がもたらす空間に懸ける人、いろいろです。デザインをきっちりするのは共通ですが、優先度に幅があります。建築主家族にしかない特別な暮らしを、二歩も三歩もグレードアップ・シェイプアップしていきます。
好みに合う、相性のいい設計者にめぐり合えたらラッキーです。私たちは、上記のこだわりをすべて持ちながら、子ども成長・家族の成長をテーマに取り組んでいます。
設計事務所をどう選んだらいいでしょうか?
これは、難しいです。もちろん、人気のある売れっ子の設計者を選ぶのも、待ち時間を気にしなければ一つです。でも、長いお付き合いになるので、相性は大事です。ホームページ、本・雑誌、ユーチューブなど入手できる情報は増えています。事前にある程度絞り込むことは可能です。最終的には、会ってみて相談です。住宅設計は経験値が役立ちます。若ければ情熱があり、年配者は気が若いものです。個人的には、占いや家相、思い込みを持ち込まれるのは困ります。図面化代行者でもありませんので、細かな指示より大らかな要望を元に提案していきたいと思います。
事前相談はできますか?
最初は、無料面談から始まると思います。建築主と設計者の姿勢・構想のすり合わせになります。お互いに一緒にやって行けそうか、お話合いです。場所は、当方の事務所になります(私たちが出向く場合は有料)。その前に、メールの遣り取りをすることも有用だと思います。
どの時点で相談したらいいのでしょうか?
早い方がいいです。まったく新規でしたら、土地探しからです。候補地の建築制限や可能性をお話できます。土地情報もお手伝いできるかも知れません。
建て替えの場合は、ほぼ建て替えが決まった時点です。何を残し、何を解体し、何を再利用できるか、新築計画と合わせて、構想を練るのがいいと思います。
遠隔地の対応は、どの辺りまででしょうか?
国内ならどこでも、です。が、実際には住宅には地方性がありますので、把握する必要があります。実績では、東海3県が主になります。遠方は交通費が別途となります。ご相談にのります。
設計の流れと完成までの期間は、どんなですか?
最初の面談のあと、設計契約に至れば着手になります。いろいろなご要望・条件を聞きながら提案していきます。何度かのキャチボールをしながら基本設計をまとめます。ここまで2~3か月です。2ケ月ほどで実施設計をし、そのあと2ケ月ほどで確認申請と見積り発注&建築会社決定です。工事期間は、6か月ほどになります。通常ですと12~15か月ほどで竣工・引き渡しです。
設計監理料は、どれぐらいでしょうか?
設計にかかわる工事費(外構・植栽・家具・カーテンブラインドを含む)の10~12%です。住宅本体ですと、坪数×7万~8万円が目安です。確認申請・完了検査申請に20万、構造設計料(必要な場合)、農地転用や宅地造成法申請、性能表示・補助金申請など、および消費税は別途です。最低設計監理料を250万円ほどにしたいと思います。規模や予算が極端に小さいと場合や、大きい場合には相談しましょう。
住宅に限りますか?
併用住宅やマンションも対応します。医院併用やマンションの実績があります。マンションは、バルコニー&居間が吹抜けの戸建て感覚のものを提案しています。人気のある住宅地の少し大きな敷地には、兄弟など複数家族住宅と賃貸併用がいいかも知れません。
リフォームの対応はありますか?
対応します。ただ、リフォームで耐震補強や断熱付加をしますと、新築並み近い工事費になります。古い民家とか、思い出にこだわりのある住宅が対象になると思います。
土日・休日でも対応していただけますか?
平日に時間をとれない方が多いと思います。休日も対応します。時間的には平日も含め、10時~17時にお願いします。
工事会社はどのように決めていますか?
建築地や設計・工事内容から、候補となる工事会社を選定します。今までお付き合いのある会社と初めての会社もあります。2~3社程度を推薦し、相見積りを採ります。信頼の置ける1社に単独で発注することもあります.建築主よりご推薦の会社を候補に加えるは可能です。が、設計事務所の仕事と設計内容に慣れていなと、トラブルの原因になることもあります。事前に調べて調整します。
なお私たちは設計監理専業の建築設計事務所ですので、特定の建設会社・工務店とは利害ありません。工事会社の選定は、中立的な立場から行います。